
仕事でワインに携わるようになって間もない頃、職場のソムリエの先輩が
「サルデーニャのヴェルメンティーノは海の近くの畑で栽培されているから、ちょっとしょっぱいんだよ。」
と教えてくれました。
「しょっぱいワインなんて、あるんですか!?」
そう言って半信半疑で飲んでみると……、ほんとにしょっぱかったんです!!笑
このことがキッカケでワインの面白さにどっぷりとはまり、早くも10年以上の年月が流れました。
もしもあの時、こんな話を聞いてなかったら、今頃は違う人生を歩んでいたかもしれません。
たまたま別の仕事でヴェルメンティーノのワインを取り上げようとしていたので、懐かしくなって購入し、鯛のカルパッチョと合わせることにしました。
パーラ ヴェルメンティーノ・ディ・サルディーニャ
まずはワインの概要から先にご紹介します。
産地

産地はイタリアのサルデーニャ島。地中海に浮かぶ島のなかでは、シチリア島に次いで2番目に大きな島です。
島の北東部に広がる「コスタ・スメラルダ(エメラルド海岸)」と呼ばれる海岸は、写真の通り碧い海と純白の砂浜が広がり、セレブに人気の高級リゾート地としても知られています。
そんなサルデーニャ島は「サーディン(イワシ)」の語源にもなるほどイワシの漁獲量が多いのですが、島の人々は魚よりも羊の肉を好んで食べるのだとか。
そのため、サルデーニャで生産されるワインは、赤と白がほぼ半々となっています。
ブドウ品種
ブドウ品種はヴェルメンティーノ。あまり聞き慣れない名前かもしれませんが、サルデーニャ島をはじめ、リグーリア州やトスカーナ州などのティレニア海沿いで栽培されている品種です。
黄桃や白い花などのアロマに、やわらかな口当たり、フレッシュな酸、後味にかすかなほろ苦さを感じさせるワインを生み出します。
造り手
造り手は1950年に南サルデーニャで創業したパーラ。
サルデーニャならではのブドウ品種から、品質重視でワイン造りをおこなっています。
テイスティングコメント
麦わらがかった黄色の色調。グレープフルーツやライムなどの清涼感のある香りに、花や植物を思わせる香り、そして海辺の潮風のような香り。
口に含むとフレッシュな果実味とともに塩分を含んだようなミネラル感が感じられます。
初めて飲んだ時の「しょっぱい!」の衝撃が鮮やかによみがえりました。笑
鯛のカルパッチョ

海辺で造られるワインには海のものを。
そんな風に思って、鯛のカルパッチョを合わせてみることにしました。
カルパッチョといっても、スーパーで売っていた鯛のお造りに
・オリーブオイル
・レモン汁
・塩
・胡椒
を適当に混ぜたソースをかけただけ。
果たして、これを料理と呼べるのかどうかは疑問です…。
ちなみに奥に二つ並ぶ付け合わせは、キャロット・ラペと焼きナスのマリネ。
どちらも我が家の定番の常備菜です。
ペアリング総括
『パーラ ヴェルメンティーノ・ディ・サルディーニャ』と鯛のカルパッチョのペアリング。
香り、味わい共に海を感じさせてくれるワインだったので、海のものとは相性抜群でした。
特に、シンプルな味付けの魚介料理との相性が良いと思います。
ただし、お刺身だと醤油の味とバッティングする可能性があるので、魚介類を生食する場合はお刺身よりもカルパッチョがおすすめです!
まさに海を感じさせてくれるペアリング。
海が恋しくなった時には、ぜひ試してみてくださいね!
パーラ ヴェルメンティーノ・ディ・サルディーニャ
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