
全国的に梅雨明けが発表され、いよいよ夏本番。
昨日はワイナリーのブドウの収穫作業があったのですが、体がまだ暑さに慣れておらず、かなりバテました…。
ただでさえ夏は暑さで体力を消耗するので、スタミナが必要ですね。
スタミナがつく食べ物といえば、やっぱりうなぎなのではないでしょうか?
ですが、うなぎのかば焼きとピタっと合うワインというのは、それほど多くはありません。
それでも、うなぎの街に生まれたわたしは、うなぎのかば焼きと相性の良いワインを探るべく、これまでにさまざまなペアリングを試してきました。
そして、今回は新たな試みとして、今話題のオレンジワインを合わせてみることにしたのです。
うな重

甘辛いタレを絡めたご飯に、うなぎのかば焼きをのせたうな重。土用の丑の日には、うな重を召し上がるという方も多いのではないでしょうか?
うなぎはわたしの地元・浦和の名物で、「うなぎのかば焼き」という調理法も浦和が発祥なのだそう。今でも浦和駅周辺や旧中山道沿いには、うなぎの名店がいくつもあります。
かつては実家の近所にもうなぎ屋がありました。うなぎを焼くときの香りなのか、タレを煮詰めるときの香りなのか、独特の香ばしい香りが今でも脳裏に焼き付いています。
そんなこともあり、わたしにとって、うな重は季節を問わず食べたくなるソウルフードみたいなもの。
現在は浦和から遠く離れた高知に住んでいるので、浦和のうな重を食べる機会は減ってしまいましたが、今回は浜松から取り寄せたうなぎでうな重にしました。
パンパネオ アイレン エコ

スペイン内陸部、マドリッドの南に位置するラ・マンチャで造られているオレンジワインです。
造り手はエセンシア・ルラル。生態系に配慮したビオディナミや自然農法を実践しています。
ブドウは樹齢90~110年(樹齢が高いほど良質なブドウを実らせます)のアイレン100%。
オレンジワインとは
オレンジワインは白ワインと同様、果皮が黄緑色の白ブドウを原料としますが、両者の大きな違いは製法にあります。
白ワインを造る場合、果汁のみを絞って発酵させますが、オレンジワインは白ブドウの果皮や種子を果汁と一緒に長時間漬け込んで発酵させるのが特徴です。
こうすることで、果汁に黄色系の色素が抽出され、オレンジ色のような色味を帯びたワインに仕上がります。
味わいにも独特の深みが生まれ、スパイシーな料理をはじめ、これまでワインとあまり相性がよくないとされてきた料理にもマッチすることから、近年注目を集めています。
テイスティングコメント
黄色がかったオレンジ色の色調。清澄しない製法から、薄い濁りが見られます。
黄桃やアプリコット、色い花、シナモンなどのスパイスを思わせる華やかで芳醇なアロマに、ほのかな甘さと苦みをともなうオレンジピールのようなフレーバーが特徴的。複雑かつパワフルな味わいながらも、余韻には心地よい爽やかさが残ります。
ペアリング総括
『パンパネオ・アイレン・エコ 2018』とうな重のペアリング。
初めて試したオレンジワインとうな重は、想像をはるかに上回る相性で、まるで新境地に達したような気分になりました。
うな重の香ばしい香りに、ワインの芳醇な香りが釣り合い、甘辛いタレとうなぎの皮のほろ苦さに、ワインの甘みと苦みを感じる味わいがマッチ。
さらに、ワインから山椒のような香りが感じられたことも、相性の良さのポイントです。
ほかのオレンジワインでも、うな重とのペアリングを試してみたくなりました。
皆さんも土用の丑の日やスタミナをつけたいときには、ぜひ試してみてくださいね♪

パンパネオ・アイレン・エコ
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